2008年3月27日木曜日

LIBOR上昇?

3ヶ月LIBORの金利が上昇(資金調達コストの上昇)しています。詳しくは↓
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-30995920080326

金利はお金を借りる時のコストですが、まず政策金利が決められ、その金利に基づきインターバンク間の短期金利(金融機関同士の貸出金利)が決まり、銀行が顧客の信用リスクに基づいて貸出金利を決める、というサイクルだと思います。そのため、通常インターバンク間金利であるLIBORは政策金利と同様の推移を見せるはずです。

・・・しかし、ニュースにあるとおり、政策金利に対するスプレッド(上乗せ金利)が拡大しています。この動きは実は昨夏のサブプライム問題発覚時と同じ動きです。

何が起きているかといえば、
1. 景気後退懸念から、政策金利を下げ、また中央銀行から市中への資金供給により、豊富な資金を市場に用意し、貸し渋りを防止(の予定(^_^;))
2. 銀行は豊富な資金供給から、貸出を行えるはず・・・・が、信用不安があるため、やはり貸したくない。そのため、貸出金利にスプレッドが乗ってしまう。
3. インターバンク間の金利上昇
4. つまり信用不安が未だに残っているため、政策金利は下がっているのに、短期金利は上昇。

サブプライム問題は様々な問題を露呈していますが、その重大な一側面として、市場の流動性リスクがあげられます。分かりやすい言い方をすれば貸し渋りですよね。信用リスクに不安があるから、貸したくない。貸すなら金利は高くすると。
サブプライム問題後、様々な取り組みが行われていますが、LIBORのこういった動きを見ていると、まだまだ市場は通常の状態には戻っていないと感じさせられます。それにしても、金利に為替に株価に本当にすごい変動ですよね。

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