2008年3月21日金曜日

仏銀行不正事件-SOCIETE GENERALE

2008年第一四半期の株式市場を語る上でかかせないニュースとしては、フランス大手銀行のソシエテジェネラルの不正事件です。詳細はこちら↓
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/banking_and_finance/article3263618.ece

この不正発覚とともに、保有していた株式の大量売却に伴う世界的なマーケットの混乱そして暴落。何よりこのような不正が今まで発覚しなかった問題点を考えたいと思います。

(不正詳細)
ソシエテジェネラルは株式トレードにおいて、直接リスクをを取って自己取引はしないポリシーとの事で、不正当事者のいた部署もArbitrage取引を行う部署であった(マーケットリスクを限りなくフラットにして、鞘抜きをするポジション:野村證券のHPhttp://www.nomura.co.jp/terms/japan/sa/saitei.html)。そして鞘取りの利益獲得のため、各ポジションは多額であった。(買いも売りも同レベルに多額)

しかしながら、当トレーダーは多額の買いポジション(先物取引)を保有し、マーケット上昇を当初信じていたためか、同額の売りポジションを持たず、不正取引によって虚偽の売りポジションを作り出した。これによって、実際のトレーダーのポジションは多額の買いポジション(多額のマーケットリスク)であったのに対し、会社の中では虚偽の売りポジションが認識されていたため、非常に小額のマーケットリスクしか保有していないと考えられていた。

不正発覚後その保有ポジションを売却したが、大量売却であったため、価格下落、そして最終的な損失約50億ユーロ(約8000億円)というとんでもない事態になりました。

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